未だに技術者の中には「技術者は技術が優れていればよい」と言い、ユーザとのコミュニケーションを嫌う技術者がいたりします。今日もそんなスタッフから、調整役はイヤだから技術だけやりたいと直談判が…
そんな人に、技術がすぐれているが嘘をつく医者と技術は無いが正直な医者のどちらにお願いしたいかと聞くと、ほぼ間違いなく「極端すぎる」と返ってきてしまいます。技術はすぐれているが身勝手に作業する技術者と置き換えただけで結果は明白なのだけど。そしてそれらはバランスよく身につけていかないと、仕事を続けるのが難しくなる。
また、相手とのコミュニケーションが煩わしいから技術力を磨いてスペシャリストを目指すと言う技術者もいたりします。
しかし、技術は使う相手があって初めて生きてくるものだと思うんですよね。相手とのコミュニケーションが無い状態では、技術はなんの役にもたたない。
個人主義といわれた時代の流れは、自己中心的な思考を残しただけのように感じてしまいます。仕事だけでなく世の中一人で生きていけないと言う事が、ぬけ落ちてしまってます。話を聞いてると、自分の事情は存在しているが、相手が見えてこない。
直談判してきたスタッフは、技術に集中させ徐々に調整の場に参加してもらうのが良いかもしれない。本人が身構えないような環境で周りの状況を見れば、考えの幅が広がるかもしれないな…と。
それも難しいなら、本人の言う技術だけの仕事を探してもらうのも、一つの方向だと思う。適所適材…残念ながら人に合わせた業務を作る余裕は持ち合わせていないので…適所に適材を配置する位が限界かも。
変化に対応し続け、変化を受け入れる気持ちを持たないと、周りは成長するわけなので、いつか取り残されることになってしまうと思うのです。
そんな事を考えながら「チーズはどこに消えた」を読み直し…
たまに自分が今の環境でヌクヌクしているんじゃないかと思うときがあり、何回も読み直しています。
今、手元にあるのは2冊目・・・