実験的なリリースとなっていますが ARM用のVMware ESXiがリリースされました。
RaspberryPi4 4GB(8GBを推奨)で動作させることができます。
RaspberryPi4をESXiホストにすることで、ARM用の Ubuntu やCentOSをESXiの仮想環境で使えるようになりました。
Table of Contents
RaspberryPi4 VMware ESXiインストール
RaspberryPi4でVMware ESXiを動作させるには、次のものを用意します。
- RaspberryPi 4
- ブート用の microSDカード 4GB程度で十分
- ESXi起動用のUSBメモリー 16GB程度で十分
- ストレージ用にNASなどでNFSサービス
インストール方法は、公式サイトでドキュメントが公開されています。
インストール手順
- 公式サイトから必要ファイルをダウンロード
- VMwareアカウントを作成し、
ESXi for ARMページから「ESXi for Arm ISO image」をダウンロード - ブート用microSDカードの作成
- latest official Raspberry Pi Firmware ファイルをダウンロードし解凍
- latest community Raspberry Pi 4 UEFI firmware ファイルをダウンロードし解凍
official Raspberry Pi Firmware のbootフォルダ内の以下4ファイルを削除します。
- kernel.img
- kernel7.img
- kernel7l.img
- kernel8.img
community Raspberry Pi 4 UEFI firmware の中身を official Raspberry Pi Firmware のboot フォルダーにコピーします。
FAT32でフォーマットした microSDカードにofficial Raspberry Pi Firmwareのbootフォルダの内容をコピーします。
4GB版のRaspberryPi 4の場合には、config.txtに次の内容を追記します。
1gpu_mem=16- ESXi USBメモリーの作成
- 最初にダウンロードした ISOファイル「ESXi for Arm ISO image」を、USBメモリーに書き込みます。
Windowsであれば rufus などを使用してISOイメージを書き込みます。 - RaspberryPi 4の接続
- RaspberryPi4に、作成したMicroSDカードとUSBメモリーを接続してHDMIとキーボードを接続します。
- 初回起動とUEFIの設定変更
- RaspberryPi 4の電源をいれたら、ESCキーを押して設定画面を表示させます。
Device Manager → Raspberry Pi Configuration → Advanced Configuration → Limit RAM to 3GB をDisabledに変更します。 - ESXiのインストール
- 再起動したら UEFIの Boot Managerから インストール用USBメモリーを選択して、ESXiインストーラを起動します。
後は指示に従いインストールを実行します。
RaspberryPi4 VMware ESXi での仮想マシン起動
RaspberryPi4にESXiをインストールすると、x86と同じようにWebブラウザからESXiの管理ができます。
インストールできる仮想マシンは、ARM版のOSのみです。
RaspberryPiにHDDなどを接続すると管理が面倒になるので、今回は QNAPのNASでNFSサービスを起動し、ESXiからはNFSマウントしてストレージとして利用しました。
Ubuntu Server for ARM
CentOS for ARM
実験的リリースとなっており、どこまで安定して動くか不明ですが、RaspberryPiで手軽に仮想マシンが使えるのは、今後の可能性が広がりそうです。