ASTRO SLIDE 5G には、NFC が搭載されています。スペック上は 決済可能 となっています。
この NFC がどこまで利用できるか確認してみました。
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NFC と お財布ケータイ
キャッシュレス決済には欠かせない お財布ケータイ機能ですが、この基本となる技術が NFC(Felica もNFCの実装形式のひとつ) です。
ASTRO SLIDE 5G には、NFC搭載ですが Felica 対応の文字はありません。
ここからは仕様を調べたことや教えていただいたことも含まれますが、 NFC よく使用される種類には4つあります。規格なども含めると「密着型」「近接型」「近傍型」「遠隔型」などもあるのですが、今回は関係しそうな 近接型に絞りたいと思います。
仕様 | 開発 | 用途 |
---|---|---|
Type-A ISO/IEC 14443/18092 | NXP Semiconductors(旧フィリップス) | taspo など |
Type-B ISO/IEC 14443 | Motorola | 免許証やマイナンバーカード。通信速度は遅いが高セキュリティ |
Type-F ISO/IEC 18092 | SONY | Suica や Pasmo など。通信速度が早い。日本国内では Type-F が多い |
ISO/IEC 15693 | – | 物流RFID。近傍型や遠隔型? |
NFC の Type-F という規格に、セキュリティ機能を追加したものが Felica になります。
ASTRO SLIDE 5G のスペックでは、NFC搭載のみの記載で、実際には どの種類が搭載されているかは不明です。
後述の実験をみると、国際的に使われる Type-A/Bの他に NFC Type-F 搭載だが Felica には未対応という感じがしますが、スペックからは不明でした。
スマートフォン NFC の機能
ASTRO SLIDE 5G などのスマートフォンでは、NFCの次のような機能が搭載されています。
- リーダー/ライター モード
NFCタグの読み書きが出来るモード。すべてのNFCデバイスは、このモードが使えます。 - P2Pモード
NFCデバイス同士で情報交換するモード。 - カードエミュレーション モード
従来の非接触ICカードの置き換えモード。スマホをSuicaのようにエミュレーションして決済できる機能。
ASTRO SLIDE 5GのNFCを使ってみる
NFC の種類がわかったので、さっそく試してみたいと思います。
今回ためすのは、以下のアプリ(モード)です。
- 残高確認 アプリ (リーダー/ライター モード)
- お財布ケータイ アプリ (Felica,カードエミュレーション)
- NFC Tools (リーダー/ライター モード)
ASTRO SLIDE 5G で Suicaの残高照会
「残高確認」アプリを使って、Suica 無記名カードの残高を確認してみます。
手持ちの無記名カードで、Suica の残高と利用履歴を確認することが出来ました。
NFC の リーダー/ライター モードは正常に動作するようです( NFC でリーダー/ライターモードは必須なので、ここまでは想定内)。
お財布ケータイ・アプリの状態
次ぎに「オサイフケータイ」アプリや「nanaco」アプリをインストールしてFelica決済に使えるかを試してみました。
オサイフケータイは、対応機種でないためアプリが起動すらしません。
nanaco も同様に起動しませんでした。
詳しい仕様が判りませんが、搭載されているNFCが Felica 対応ではありませんでした。
ASTRO SLIDE 5G NFC決済可能とは?
仕様をみると 「決済可能」とありますので、カードエミュレーション モードは搭載しているものの、日本国内で使用している Felica 機能には対応していない と言うことでしょう。
ASTRO SLIDE 5G で日本国内で Felica の NFCのタッチ決済で使用できません。
※) もしかしたら 国際標準のVisaなどのタッチ決済などには対応できるのかも?? ただ、私が タッチ決済に対応しているカードを持っていないので未確認です。
ASTRO SLIDE 5G を持っていて、Visaなどのタッチ決済できる方がいらっしゃったらお教えいただけたらウレシイです。
NFCタグで遊ぶ
ついでに NFCタグ を入手したので、NFCタグを使って色々試してみたいと思います。
NFCタグ は、秋葉原の 愛三電機 でカードタイプと丸形タイプの2つを購入しました。
容量は、中容量 ですので、ちょっとした情報を書き込んでスマホで読み取るという使い方はできます。
NFC Tools で、NFCタグの WEBサイトリンク を作ってみます。
NFCタグには書き込めるバイト数が決まっていますので、データの大きさが超えないように確認しながらデータを作っていきます。
データができあがったら NFC タグに 書き込みます。
今回は、カードタイプの中容量の NFCタグ に書き込みます。内容は このWEBサイトのURI を書き込みました。
これで、今作った NFCタグに ASTRO SLIDE 5Gをかざすと、スグにWEBサイトを開くことが出来ます。
ここで作った URIを書き込んだNFCタグは、iPhoneなどの iOS でも読み込んでスグにWEBサイトに移動することもできます。
リーダー/ライター モードは正しく機能しているようです。
ASTRO SLIDE 5G の NFC
ASTRO SLIDE 5G に搭載の NFC で、日本国内の決済の多くに使われている Felica は使えませんでした。
Suica などの残高確認には使えそう、リーダー/ライターモードも機能するので NFCタグを使って、自動化や NFCタグ で ASTRO SLIDE 5G を便利に使うことはできます。
ASTRO SLIDE 5G の NFCで決済することはできませんでしたが、 NFC リーダー/ライター モードは使えそうなので、今回購入した NFCタグ とあわせて活用の幅が広がりそうです。